SGLT2阻害剤、インクレチン療法など、最先端の医療をご希望の方は、ぜひ、当院を受診ください。

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薬:解説。エキセナチドQW(一般名)。ビデュリオン(商品名)

商品名、ビデュリオン。 世界初の週1回投与の2型糖尿病治療薬として開発されたGLP-1受容体作動薬。エキセナチドと同様の効果を週1回投与で実現するように設計されている。
bydureon

 

 

 ※ 特徴は?


  従来のGLP-1受容体作動薬は、これまで1日1回か2回の製剤が中心であったが、2013年5月に週1回投与のGLP-1受容体作動薬である本剤が発売された。注射回数を週1回に軽減でき患者さんのQOL改善に大きく寄与する 新薬です。


 インクレチンの持つインスリン分泌促進効果と同時に、異排出速度を遅延されて食欲中枢を抑制することによって食事量を減らし、体重を減らすことが出来ます。その結果、脂肪が減り、インスリン抵抗性を改善させ、スリムな体型を目指すことが可能になります。また、インスリンを、一方では分泌促進させながら、また一方では、体重を減らし、インスリンを効きやすくするという2つの作用を併せ持った治療薬であるという点では、インスリン注射とは異なる側面をもち、特に、体重を減らしたいという肥満体型の方には、うってつけの薬剤ということもできるでしょう。

 

※ なぜ、1週間に1回の注射で、そんなに効果が長持ちするのか?


 皮下投与により生分解性のマイクロスフェアから徐々に分解されることで、エキセナチドが放出される、という原理の、DDS (Drug delivery system )を応用した製剤です。この応用は、既に、前立腺癌の治療薬などにも応用されており、全く新しいものではありません。世界中に広く普及しております。ですから、それにより、持続的な血糖コントロール改善を可能にしたのも、不思議ではありません。また、それにより、GLP-1従予定作動薬よりも、悪心、嘔吐などの気分不快感の症状が少ないことも可能にしました。

 

※注意点
低血糖、硬結(数週間で消えます)。

 

※ 体重減少は、バイエッタとビデュリオンでは、どちらが大きく減少しますか?

 

答え:J Diabetes Invest 4: 53-61, 2013の論文には、この2剤を比較した結果が掲載されています。結果は、26週までの推移をみると、バイエッタは、−2.45kg、それに対して、ビデュリオンは、−1.63kgであり、バイエッタのほうが、約1kg、ビデュリオンよりも体重減少効果が強い事が示されています。

 

※ 今、バイエッタを注射していますが、ビデュリオンに切り替えることは可能でしょうか?

 

答え:可能です。ただし、一過性に血糖コントロールが悪化する場合があります。それは、バイエッタが有効性を示していた血中GLP1濃度に到達するまでに、ビデュリオンは、約8週間は時間がかかってしまうからです。

 

※ 空腹時血糖値の低下は、ビデュリオンと、バイエッタで、どちらが下がりますか?

 

答え:ビデュリオンのほうが、明らかに空腹時血糖値を下げる効果は強いと考えられています。J Diabetes Invest という雑誌の数値からは、約40mg/dlの低下を認めることが、日本を含むアジア領域での第III相臨床試験でも示されているからです。また、筆者(鈴木吉彦医師)の外来においても、まず、ビデュリオンを初めて、患者さんたちが、最初に気がつくことは、空腹時血糖値の低下なのです。

 

※ ビデュリオンと、SGLT2阻害剤との併用によって、より空腹時血糖値が下がるのでしょうか?

 

答え:理論上は、両薬剤とも、空腹時血糖値を下げる作用を強くもつので、まず、1日の中の血糖プロフィールにおいて、空腹時血糖値を下げたいと考えるのであれば、ビデュリオンとSGLT2阻害剤との組み合わせは、ベストコンビネーションであろう、と、当院では、考えております。

 

※ 「QWフォーク」 って、何ですか? 何の意味ですか?

 

答え:鈴木吉彦医師が、考えて、作った「造語」です。医学的に普及しているわけではなく、鈴木吉彦医師の講演を聴きに来られた医療関係者の皆様に、ご説明しているテクニカル概念です。QWとは、一週間製剤のことですが、バイエッタやビクトーザから、ビデュリオンに切り替えると、一度、HbA1cが上がったように見える時期が、必ず起こります。ところが、ビデュリオンの継続によって、5週間くらいから、HbA1cのカーブの上昇はとまりはじめ、8週目くらいから、あたかも、フォークボールのように、HbA1c曲線が下がっていくのです。これをたとえて、鈴木医師は、「QWフォーク」と、常日頃の講演会などでは、そう説明しております。

 

※ ビデュリオンを注射していると、どういう食事が好きになってくるのでしょうか?

 

答え:鈴木医師の経験では、どうやら治療に成功した患者さんたちの多くが、魚、果物、炭水化物系の、「さっぱりした食材」を好むようになっているようです。それに反して、ビデュリオンの治療に成功しにくいタイプは、肉類でも、油脂類の食事でも、気にせず、どんどん食べてしまっている人に多いようです。それが、原因か、結果かの議論は別にして、本来、むかつきがおこりやすい状態に対して、それに逆らっても、食べ続けているような暴飲暴食が止まらない患者さんにおいては、なかなか効果を示しにくいことがあります。

 

※ 硬結がでると聞いたので、心配なのですが?

 

答え:硬結などは出る人とでない人がいます。しこりが出ても、必ず消えると話をする と患者は安心しますし、鈴木医師の外来では、約80名以上の患者さんが、このビデュリオン治療を1年以上、継続していますが、硬結が気になって中断したという患者さんは、ごく一部でした。

 

※ 注射が痛いと噂を聞いたのですが?

 

答え:現在の注射器は、確かに、針が太くて、痛いです。でも、痛みがないと、注射を忘れやすくなることも、問題です。その意味では、何曜日は「痛い日」と記録することで、注射を忘れることを阻止できます。

 

※ ビデュリオンを希望しているのですが、どういう医療機関を受診すればいいのでしょうか?

 

答え:ビデュリオンに精通した医師がいることはもちろんのこと、さらに、熟練した看護スタッフや薬剤師との密な連携が重要です。可能であれば、導入時は2週間に1回の来院が望ましいと、当院では、そう考えております。

 

参考ホームページ

 

ビデュリオンについて(アストラゼネカ社:提供)

 

ビデュリオンの使い方