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糖尿病の運動療法の必要性 

食事療法と、運動療法は、両立が必要。

 

 運動が不足すると消費エネルギーより摂取エネルギーが多くなり、体内にブドウ糖や脂肪が溜まりやすくなります。
 血液中のブドウ糖の70~90%は筋肉に取り込まれ消費されます。しかし、運動不足になり筋肉を使う量が少ないとブドウ糖は筋肉に取り込まれにくくなり、取り込まれなかったブドウ糖は血液中に残り溜まります。その結果、血糖値が上がってしまい糖尿病になりやすいです。
 もし運動をまったくせずに食事療法だけを守ったとすると、筋力が低下します。血糖コントロールが改善しても筋力が低下し生活の質が低下したら、それは健康体に戻ったとは言えません。
 確かに食事療法をして体重を落としてから運動をしたほうが、体が軽くなり動きやすく、体の負担が少なくていい場合もあります。ですから、食事療法と運動療法を同時に行うか、まず食事療法を行ってから運動療法を行うか、あるいはその逆か、など患者に適した指導を行います。
 こういった指導は個人の気持ちの問題や、家庭環境、生活環境によって大きく左右されます。特に車社会に慣れてしまっている人にとっては、運動をしなくてはいけない生活が大きな苦痛になるかもしれません。しかし糖尿病と診断された以上は運動療法をしなくてはいけないと考えてください。
 運動療法をしていると心理的な効果もあります。あれこれ考えるよりも、運動をして糖尿病であることを忘れてしまおう、という気持ちで運動をしている患者さんのほうが運動療法も継続でき、血糖コントロールも良好に維持できています。
 逆に、これだけ運動をすればこれだけ食べていい、など考えながら運動療法を始めているような場合は途中で疲れてしまい運動療法を中断してしまう場合があります。


有酸素運動とはどんな運動ですか?

A 有酸素運動とは、酸素をよく吸い込みながら全身の筋肉をゆっくり動かす運動のことです。早足歩行、ジョギング、エアロビクス、水泳、サイクリングなどがあります。また筋力、筋量を増加させるレジスタンス運動は基礎代謝量の維持、増加や、関節疾患の予防など、高齢者には特に有効です。有酸素運動と組み合わせ、やりすぎに注意が必要です。

 

運動する強さ 心拍数と脈拍数はいくつ?

A 運動強度が強すぎると長く続けられないばかりか、心臓に負担をかけてしまいます。軽く汗ばむくらいの運動が良いです。糖尿病では最大酸素摂取量の50%前後の運動が推奨されています。運動時の心拍数・脈拍数を50歳未満では1分間に100~120拍、50歳以降は1分間に100以内にするのが目安です。脈拍数は、手のひらを上に向け手首の付け根に人差し指、中指、薬指をそろえて軽く触れて1分間あたりの拍動数を測ります。

 

運動時間や運動頻度はどのくらい?

A 一番簡単で手軽な運動はウォーキングです。時間は1回に15~30分くらい継続して行うと効果的です。1日2回、約1万歩、消費エネルギーとしては160~240カロリーが理想的です。毎日続けることが一番ですが、少なくとも1週間に3日以上は行いましょう。速度は1分間に80mくらいの早歩きが理想的です。

 

よいウォーキングのフォームは?

A ウォーキングは正しい姿勢でやや大またに、全身の筋肉を使って行うと効果的です。けがの予防のために運動前後にストレッチなどの準備体操を行いましょう。
・前方を見てあごをひく
・手足の動きにあわせ呼吸する
・肩の力を抜く
・大きく腕をふる
・お腹をひっこめる
・膝を伸ばす
・つま先でけり出すように歩く

 

 

 

 

東京のみならず、日本でも、トップレベルの糖尿病外来を目指しています。 高い水準でありながらも、待ち時間が短い外来で、ベテランの医師(糖尿病専門医)から指導をうけるシステムを目指しています。   鈴木医師が院長です。目黒医師、江本医師は、各地で有名な病院で外来をもつベテラン医師です。丁寧で、ハイレベルで、かつ、スピーディな医療をご提供いたします。   糖尿病の基礎教育については、鈴木医師の書籍をお読みいただくことにより、十分な糖尿病の知識を得ていただくことをお願いしています。外来患者様の多くは、書籍の愛読者 運動療法を確実に達成するコツ

私はまず「運動はできますか?」と患者に質問します。多くの患者は「なかなか難しいです」と答えます。その場合「通勤を利用してください」あるいは「買い物の時間を利用してください」などとお願いしています。


糖尿病の運動療法は、有酸素運動を中心に以下のような原則を守ってください。

 

1.まずは歩行運動から始めてください。歩行の際には、早足が原則です。足や腰などが悪い、高齢のため外で運動ができない場合は自宅内で動くだけでも問題はありません。

 

2.仕事をしている方としていない方では運動ができる時間が異なり、指導が変わります。一日15分以上の歩行運動を、できれば2回行ってください。通勤で使う駅のひとつ前で降り歩く、買い物は歩いていくなど工夫して運動ください。

 

3.有酸素運動が大事です。全身運動を心がけ、力むような運動、血圧が上がりやすい運動、無酸素運動はさけることが大切です。力む運動は、眼底出血の原因になる場合があります。血圧があがれば、脳梗塞を起こしたり、血管の有害事象の引き金になります。眼底出血がある患者さんには無理な運動は勧めません。血糖コントロールが改善するまでは運動を控えても構いません。
                               
4.食後に運動をすることが大切です。特に低血糖をおこしやすい薬剤を服用している場合には、食前は低血糖になる場合があるので好ましくありません。

 

5.血糖コントロールが悪い時,体調が悪い時は運動を避けること。逆に、高血糖になる場合があります。また、空腹状態で運動したり、寒い中を無理に運動していると体内にアドレナリンが出て、肝臓からブドウ糖が産生され高血糖になることがあります。

 

6.水分をよくとることが大切で、特に真夏には注意が必要です。(本書 頁参照)。無理に猛暑の中で運動し、脱水になると血糖値が高くなります。血糖値は、ブドウ糖の濃度です。濃度は水分がなくなると濃くなります。つまり脱水によって血糖値が上がります。

 

7.心電図、あるいは心臓に対する検査を行い 虚血性心疾患がないことを確認しておくことが大切です。私のクリニックでは初診時に必ず心電図を検査し循環器専門医師に診断を仰ぐことにしています。運動をして胸痛がある場合、運動を控えてもらいます。

 

8. 起立性低血圧がある人には、あまり血圧の変動をおこすような運動は避けるほうがよいです。ベッドから起き上がる時ですら、注意していただく場合もあります。

 

9.運動の効果は3日間維持するとされますが、それを3日に1回、やればいいものと誤解してしまう人がいます。血糖値は15分以上の運動をしないと下がりません。可能な限り、毎日運動をしてください。

 

10. 激しい運動をした後の血糖値は、普段より長い時間良好で安定していることが多いのですが、インスリンなどを注射している人はしている人は運動後1,2時間後に低血糖になることがあるので、運動の後には捕食をしたほうがよいです。もし激しい運動の時はその前に捕食を、長く続くようであれば途中で捕食をとってください。

 

11. インスリン注射をしている人であれば、就寝前に血糖値を測定し、低ければ牛乳やチーズを食べておいたほうがよいでしょう。低血糖は運動が終わった後の、1時間か2時間後に起こってきます。ですから、夜に運動をした場合、寝ている時間は要注意です。GLP-1受容体作動薬(ビクトーザやバイエッタなど)を注射し、かつ,アマリールなどのSU剤を内服しているような場合には、注射後2時間後くらいに低血糖を起こしやすくなります。ですから、その時間帯にはブドウ糖やなんらかの間食を取る習慣をつけておくとよいでしょう。

 

12.運動すると、体重が減ります。そこで油断するとリバウンドになります。しかし、SGLT-2阻害剤を内服すると運動しなくても体重が減ります。運動で減ったのか、薬で減ったのかわかりにくいこともあるので注意してください。

 

13.DPP-4阻害剤を服用していると便秘になりがちです。その場合、運動をすれば便秘が改善することが期待できます。GLP-1注射薬をしている時は、便秘が起こることもあり、また逆に下痢も起こしやすくなる場合があります。

 

 

過去の出版書籍、一覧
これまで出版した糖尿病関係の書籍は79冊

 

新刊書籍の裏話;書籍表紙

糖尿病の先端医療、SGLT2阻害剤、の服薬方法、最新の話題を集約した、日本で最初の一般書。鈴木医師の、累計240名以上の、患者さんを処方した処方経験が、この本に集約されています。

SGLT2阻害剤、さらに、週1回製剤のGLP1受容体作動薬について、医学ライターが、鈴木吉彦医師の原著をもとに、わかりやすく、しかし、かつ科学的に、かなり高度な視点から、かきなおした名著。インテリジェンスの高い読者の方々に、お勧めします。

DPP4阻害剤から、GLP1受容体作動薬、そして、SGLT2阻害剤、と、最新の治療を、わかりやすく解説しています。主婦の友社ならでは、の、イラストや、漫画のおおさで、他の書籍とは、まったく違った味わいがあり、図表などで、先端医療を理解したいと考えている方々にとっては、お勧めの書籍です。

鈴木吉彦医師は、日本医科大学の客員教授です。そのため、後輩の医師たちのための、教科書を作成しました。この作品は、某医学大学の研修者たちの教科書として、広く、活用されています。

 日本人にもっとも多い生活習慣病の一つ糖尿病の治療スタイルが、劇的に変わろうとしている。インスリン頻回注射中心の療法は過去のものとなり、まったく新しい治療薬が次々と登場。糖尿病臨床医師の第一人者が、最先端の新薬開発の現状を報告するとともに、患者の負担を軽くしながら治療効果を上げ、限りなく通常の生活者へと復帰させるための手立てを紹介する。

 糖尿病の検査値を劇的に改善し、合併症から救う「クレアチン」新薬。専門医が驚きの臨床データをもとに、わかりやすく解説する。

 知っておきたいこの病気のしくみや、心がけたい生活習慣を、わかりやすく解説。

 血糖値が体に及ぼす影響をはじめ、糖尿病にならないための生活改善ポイントを紹介。おいしく低カロリーな食事レシピも多数掲載

 


(左:朝日新書2010年4月発売)

 この本のタイトルをどうしようかと考えている時、決まりました!というメールが朝日新聞社から届きました。見てみたら、なんと「糖尿病は治る」でした。正直、筆者の私がびっくりでした。

 こんなタイトルにしたら、本当に糖尿病が完治すると思う患者さんが当クリニックに殺到してしまいパニックになるだろう、そうでなくても外来は本当に混んでいるのに、、と思って、変更をお願いしたのですが、時、既に遅しでした。

 それで、このタイトルの本当の主旨を「あとがき」に、しっかりとまとめました。この本は、朝日新聞社が優秀な医療専門ライターをつけてくれて、様々なプロフェッショナルの方々にも支援していただいて、丁寧に書き起こしてくれた名著だと思います。特にGLP1やDPP4阻害剤については、きわめて簡潔に要点をまとめていますので、私の外来では、GLP1誘導体を始める患者さんたちには、まず、必ずお勧めしようと思っている本です。

 ただし、治るとおもって暴飲暴食はしないように、もし、この本を読まれる方は、最後の「あとがき」の部分まで、しっかりとお読みください。

 現代の医療では、糖尿病が治るというレベルまでには到達していない。EBM(証拠に基づいた医療)や学会などできめたガイドラインなどに従って治療をすべきだという意見もあります。それはギリシャの哲学者:プラトーの考え方に似ています。
  それに対して、プラトーの弟子のアリストテレスは、個々の最善の目標は個々に設定すべきであり、ガイドラインで規定できるべきものではないと考えをまとめています。当院での医療方針は、アリストテレスの方針と似ています。目標とするHbA1cは5.8%以下です。

 

 


(保健同人社)(2010年1月発売)

「本当に糖尿病は不治の病なのだろうか」という疑問を表現するために、ギリシャの哲学家:ソクラテスのポーズを表紙にしました。また、糖尿病医療が新時代、新世代を迎えることを象徴するためにモデルは小学校3年生にしました。New Generationという意味をこめてみました。また、Surprise Medicationというのは筆者の造語です。驚くような処方という意味ですが、詳しくは外来でご説明いたします。

「本当に糖尿病は不治の病なのだろうか」という疑問を、今度は、本のタイトルに、そのまま表現しました。出版社からの依頼です。実際には、HDCアトラスクリニックでは、HbA1cが6%以下の患者さん達が増えています。HbA1cが5%台になり、例えば、5.5%以下になれば、糖尿病の合併症の進行が、極端に減少するはずです。当院では、HbA1c5%台は普通と言える外来を目指しています。その根拠となるのが、本書です。

 他にも、筆者のこれまで論文などで発表してきた新知見などが、沢山、盛り込んでいます。

 


 教育入院はしてみたいのだけれども、時間がないから入院できない、どうしよう、とお悩みの方には、この2冊の書籍をお薦めいたします。糖尿病の食事をつくる本は、院長が東京都済生会中央病院で教育入院担当で、教鞭をふるっていた時をイメージして、書籍の上で、同じような効果が得られないだろうかと考えながら作成した実験的な本です。教育入院さながらの医師や栄養士と、患者さんとの会話がでてきます。

 

 

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ADH2遺伝子:世界初
(Neurologyに掲載)

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ミトコンドリア遺伝子代表論文

核遺伝子との相関を発見
(世界初;Diabetes Care)

 

3264変異遺伝子を発見
(Diabetes Care)

 

 

指尖外SMBGを世界で最初に提案

 

Suzuki Y. Painless blood sampling for self blood glucose measurement: Lancet 339巻: 816-817頁, 1992年

 

他、Diabetes Care 1998

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